「ハートカクテル」考 ~ vol.003 一枚の愛(a sheet of love)

鈴木英人ではないが、わたせ氏が得意とするロケーションといえば、「ピーカン」の海辺、である。3作目にして早くも登場、であるが、実際この時点ではまだ絵が熟れていない。こう言っては失礼だろうが、作画の技量が固まってくるのは、vol.100ぐらいからだろうか。

ポストカード、ではない。カァド、である。「ルーム」、「エアポート」と、わざわざ横文字を使う。今となってはギャグでしかないこの手の男、83年当時、実際モテたかどうかは定かではない。

女の名を、けい子、というらしい。その後登場する女性に名がある場合、それは、「けい子」か「みさ子」である場合がほとんどである。作者自身の恋愛にまつわる名かどうかは知る由もないが、どちらも「子」がつく名であることに時代を感じる。
とりあえず、「けい子」と「みさ子」が登場した数を、無意味にカウントしておくことにする。

けい子…1
みさ子…0

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