たまに差し込まれる、スポーツものの初回。今作は、「一介の組織人たる矜持」がテーマだろうか。小生自身、コレを読んでサラリーマン時代を思い出しはするが、こんな渋い役どころではなかったことは確かだ。
みな黒髪だし、SONYぽい看板もあるしで、日本のプロ野球が舞台のようだが(もっとも80年代当時のSONYは、それこそウォークマン旋風みたいので、とっくに海外進出してたろうけど)、大リーグが舞台のハリウッド映画を観ているかのような趣がある。無論わたせ氏の作画によるところが大きいのであるが、キャッチャーの口髭面が、なんとなくチャールズ・ブロンソンかトム・セレックを彷彿とさせるからかもしれない。日本人でこの口髭が似合う男は、そういないだろう。
ちなみにそのトム・セレックだが、『ミスター・ベースボール』なる日本のプロ野球を舞台にしたハリウッド映画で、高倉健と共演している。