テレビ各局の選挙特番、キャスターやコメンテーターの顔ぶれを見ていると、何かが足りない、との想いが去来する。
筑紫哲也、久米宏の両氏がいないのである。
実は前回の国政選挙、即ち2007年の参院選挙でもいなかったのだが、この時は、テレ朝で田原総一朗、TBSで鳥越俊太郎といった名のあるベテランが出演してたから、まだ「選挙の季節」を感じることが出来た。しかし、今回出演するベテラン勢といえば、安藤優子ぐらいで、古舘伊知郎や村尾信尚は年齢こそベテランの域だが選挙特番歴はまだまだこれから、後藤謙次にいたっては今年からである。いずれも選挙特番の顔とは言い難い。
代わりに、といっては難だが、TBSのコメンテーターとしてたけしが出演するそうで、それだけが殆ど唯一の華だ。まぁ、一段も二段も上から構えた茫漠としたコメントに終始するだろうけど、日テレの島田紳介よりは全然良いはず。
結局「華」の部分を文化人指向のお笑い芸人に頼らざるなくなってるところに、筑紫・久米両氏不在ということの大きさを感じさせる。
筑紫氏の融通無碍の仕切りがもう見られないとは、なんとも寂しい。
久米氏には、古舘氏とのガチンコ対決、いずれ見せていただきたい、と、期待している。