この稿を書くに当たって当回を読み返して、やっとオチの意味が分かった小生である。「ホワイトチョコレット」を上空から見下ろした雪の街に見立てた、というわけ。つくづく己の察しの悪さに呆れてしまう。 「ハートカクテル」に登場する… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.015 さよならホワイトレディ
月: 2011年8月
「ハートカクテル」考 ~ vol.014 彼女のこと – タバコ
へぇ、カルティエからタバコ出してたんだ。 タバコに対するイメージ自体が随分変わってしまったワケで、勝手なものだが、もはやタバコ吸う女性に対しては、「息、タバコくさいんだろうな」とか、「老けるの早そう」とか、とにかくネガテ… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.014 彼女のこと – タバコ
「ハートカクテル」考 ~ vol.013 北へ251キロ
シリーズ通して見ても、群を抜くシリアスさである。 長野の冬の山奥の旅情で溜めていた情感が、ラストの男の行為で、カタルシスとなって一気に噴き出す流れは、圧巻とさえ言える。最後の男の哀悼の表情、得も言われぬ悲しみが伝わって来… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.013 北へ251キロ
「ハートカクテル」考 ~ vol.012 兄のジッポ
涙なしには語れない、初期の名作だと思う。個人的には。というか、ヒロインの麗子さんがタイプである。 何がいいかというと、まずワンレンである。当回は1984年の正月だが、いわゆる「ワンレン・ボディコン」みたいに称されて世間的… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.012 兄のジッポ
「ハートカクテル」考 ~ vol.011 ノックをしなかったサンタクロース
2回目のジェシィの店から始まる当回、まさに大人のファンタジーに溢れている。クリスマスの夜、彼女が出て行った部屋を、「二度と寄ることのない銀河鉄道999が発車してしまったプラットホームのよう」と喩えるなど、実にウマいし、「… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.011 ノックをしなかったサンタクロース
「ハートカクテル」考 ~ vol.010 1/3の確率
男の申し出る「賭け」が随分と回りくどくて、さすがに共感しづらいのだが、そこはさすがに80年代である、というべきか。ではあるが、クリスマスシーズンのデパートの雰囲気とか喧騒とかがよく伝わってきて、少々胸キュンである。ちなみ… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.010 1/3の確率
「ハートカクテル」考 ~ vol.009 7頭のトナカイ
明らかに45°ではない、最初のコマの秋の日ざしではあるが、愛すべき小品、といえる一作。 晩秋~初冬をそこかしこに詠み込んでいて、この季節独特の雰囲気をよく味わえる。確かに、MJQ、ミルト・ジャクソンのヴァイブが似合う季節… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.009 7頭のトナカイ
「ハートカクテル」考 ~ vol.008 彼女の名前
みさ子のデビュー作にして、シリーズ序盤最大の問題作。 問題なのは、主人公の男である。雑居ビルの別の会社に勤める名も知らぬ女に、密かに恋心を抱く主人公、偶然一緒になったエレベーターを出る彼女を、扉を閉めることも忘れ、呆然と… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.008 彼女の名前
「ハートカクテル」考 ~ vol.007 オールドハワイ・コナ
小生は、このようなシチュエーションを経験したこともなければ、コーヒーを飲む習慣もないので、当回からは特に何の感慨も浮かばないのであるが、ただひとつ、3ページ目の2段目のコマに、画の味わいを感じる。明らかにデッサンが不味く… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.007 オールドハワイ・コナ
「ハートカクテル」考 ~ vol.006 コスモス アベニュー
「ハートカクテル」連載開始当初は、1983年である。70年代と80年代の間には「神田川」と「Get Wild」ぐらいの隔絶があるが、80年代に70年代の残滓がひょっこり顔を出す、ということが以外にあって、それが80年代の… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.006 コスモス アベニュー