「ハートカクテル」考 ~ vol.005 ネコ

男とネコ、一人と一匹による密室劇。絶妙な会話のテンポが、居心地の良い佇まいを醸し出している。が、「だけどおならはかんべんだぜ」「うん出来るだけがまんするよ」のくだりは、台無しである。「おなら」に加えて「だぜ」は無い。ネコ… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.005 ネコ

「ハートカクテル」考 ~ vol.004 グリーンの軌跡

まさにピーカンの夏、前回も述べたとおり、絵に後年ほどの完成度はないものの、むせっ返るような夏草の薫りが伝わってくるような、見事な描写。「ハートカクテル」初期の色使いは、割と彩度が低めな気がするのだけど、ここで使われている… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.004 グリーンの軌跡

「ハートカクテル」考 ~ vol.003 一枚の愛(a sheet of love)

鈴木英人ではないが、わたせ氏が得意とするロケーションといえば、「ピーカン」の海辺、である。3作目にして早くも登場、であるが、実際この時点ではまだ絵が熟れていない。こう言っては失礼だろうが、作画の技量が固まってくるのは、v… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.003 一枚の愛(a sheet of love)

「ハートカクテル」考 ~ vol.002 ジェシイの店

日系2世の口髭のマスターがやってるバー、「ジェシイの店」である。店の片隅にはアップライトピアノがあって、マスターが気が向いたときに弾いてくれるらしい。この店で出しているピザだが、小生が大学時代にバイトしていたカクテルバー… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.002 ジェシイの店

「ハートカクテル」考 ~ vol.001 バラホテル

初回にして名作の誉れ高い当回。わたせせいぞう氏ご本人の体験に基づくというから、その点でも氏がこの初回に寄せた並々ならぬ想いが知れよう。さらに、初回、ということで言えば、決してハッピーエンドではないことにも注目したい。これ… 続きを読む 「ハートカクテル」考 ~ vol.001 バラホテル