宗主国が枢軸側であったというレアケース

posted on 2013年3月5日 in 時事

昨日、TVタックルを観てたら、三橋貴明がこのようなことをいっていた。
「イギリスのインド支配によって、二千万人餓死した。しかし、インド人はそれについてイギリスに文句をいったことはない。なぜなら、自分たちに誇りを持っているから。」
誇りを持っている者は、いかなる理不尽に対しても文句をいってはいけないのかの如くである。
そんな馬鹿な話があろうはずがない。例えば原爆投下について日本は何もいわず黙ってるべきか?そのまま歴史に埋没させるべきか?それが誇り高き者がとる態度なのか?いや、そんなわけはない。
ちなみに上の発言は、韓国の歴史認識・対日謝罪要求に対して発言されたものである。韓国はインドを見習って日本に文句をいうな、というわけである。本来この問題は、事実関係とその了承・承認の話であるはずなのだが(番組ではその後西田昌司がそれを指摘していた)、一体どうやったらこのような、捻じ曲がった「誇り観」に至るものなのか。

植民地主義・帝国主義に対する独立闘争が一通り済んで、ここ数十年はその亡霊とたたかっている、というのが今の世界を取り巻く状況なんだと思うけど、その流れで韓国の事情をあえて斟酌してみる。
インドとの一番大きな違いは、宗主国が敗戦国になった、ということだ。第二次大戦開戦時、枢軸国の主な植民地といえば、朝鮮半島、台湾、リビア、東アフリカぐらいのもので、その中で、植民地支配に対する国家意志としての賠償請求は、東アフリカを除くすべてから上がっている(エチオピアはイタリアから賠償を受けているが、第二次大戦のわずか三年前に併合されたためか、パリ条約による「交戦国に対する賠償」の類であって、意味合いが違う)。対して、枢軸に較べて圧倒的に多いはずの連合国の旧植民地だが、そこからのものは、全く聞いたことがない。民衆のデモレベルではそりゃごっそりあるわけだけど。
つまりは、戦後の国際秩序というのが連合国の手によるものです、というだけの話で、間違っても「誇り」の話ではない。

韓国は、宗主国が枢軸側であったというレアケースを生きねばならず、日本はその相手を務めねばならなかった。「連合国史観」が問題をきわめて複雑にしているのだという認識のもとに両国間の諸問題を考えうる人はどれほどいるのだろう。いや、みな分かってはいるが、空気を読んで言わないだけか。

近縁の話で、歴史認識の可謬性についても、きちんと議論されているとはとてもいえないのだが、そのことについてもいずれ書いてみたい。

竹島問題の非対称性

posted on 2012年8月25日 in 時事

竹島問題について気になっているのは、その非対称性についてだ。日本にとっては基本的には純粋な領土問題なのだが、韓国にとってのそれは、アイデンティティそのものだということである。

大韓民国のアイデンティティは、いわゆる「反日」思想を核の一つとして定義されているといってもいい。竹島はその具現であるからして、韓国民はここまで「熱狂」するし、政治家はこれを利用しようとあれこれ試みる。

イ・ミョンバク大統領が、天皇陛下に謝罪を求めた。「サヨク」の僕から見ても、ちょっとあの発言は品がない。

国家としての日本のアイデンティティは、明治以来、なんだかんだ言って天皇を核の一つ(唯一の核と考えている人すら少なからずいる)として定義されている。であるからして、日本「臣民」はここまで「熱狂」するし、政治家はこれを利用しようとあれこれ試みる。

ここに至って、竹島問題とその周辺が、ようやく対称性を帯び始めたのかもしれない。

この国の「風」

posted on 2009年8月30日 in 時事

すっかり参りました。
テレビ各局の出口調査、どこも民主320越えだそうだ。
『乱!総選挙2009』を見てるが、たけしがテレビ局の出口調査の信憑性についてのっけから後藤謙次に確認してたが、後藤はあっさり肯定する風だった。

民主320越えは覆らないだろう。政局ウォッチャーとしては、完敗を宣言せざるを得ない。

さらなる政権交代が、自民党の影響力が相応に減じた時点で起こるならいい。しかし、左右を問わず、民主党の対抗勢力は存在し得るのか。既に、そこが問題である。

この国の「風」は、恐ろしい。

恥ずかしながら、各党獲得議席予測

posted on 2009年8月29日 in 時事

さて、いよいよ明日。政権交代がちゃんと起こる国に日本がなる日だ。
ここ数年、アマチュア政局ウォッチャーとしていろいろ見聞きしてきたが、その一応の区切りとして、各党の獲得議席予測をしてみる。もちろん選挙区ごとの票読みを積み上げた結果でもなんでもないから、そんな予測に殆ど価値など無いのだが、大方の結果が出る明日の夜半の酒のツマミとしたい。
■自民165 ■公明25 ■民主260 ■共産12 ■他18

本日の『情報7daysニュースキャスター』、たけしが休みだそうで、なんと所ジョージが代打。明日の選挙特番に向けた仕掛け、ネタのような気もするが。
安住が「所さん、今週気になったニュースはありますか?」と水を向けると、「ん?全然」。
所の真骨頂である。

筑紫・久米不在の選挙特番

posted on 2009年8月27日 in 時事

テレビ各局の選挙特番、キャスターやコメンテーターの顔ぶれを見ていると、何かが足りない、との想いが去来する。
筑紫哲也、久米宏の両氏がいないのである。
実は前回の国政選挙、即ち2007年の参院選挙でもいなかったのだが、この時は、テレ朝で田原総一朗、TBSで鳥越俊太郎といった名のあるベテランが出演してたから、まだ「選挙の季節」を感じることが出来た。しかし、今回出演するベテラン勢といえば、安藤優子ぐらいで、古舘伊知郎や村尾信尚は年齢こそベテランの域だが選挙特番歴はまだまだこれから、後藤謙次にいたっては今年からである。いずれも選挙特番の顔とは言い難い。

代わりに、といっては難だが、TBSのコメンテーターとしてたけしが出演するそうで、それだけが殆ど唯一の華だ。まぁ、一段も二段も上から構えた茫漠としたコメントに終始するだろうけど、日テレの島田紳介よりは全然良いはず。

結局「華」の部分を文化人指向のお笑い芸人に頼らざるなくなってるところに、筑紫・久米両氏不在ということの大きさを感じさせる。
筑紫氏の融通無碍の仕切りがもう見られないとは、なんとも寂しい。
久米氏には、古舘氏とのガチンコ対決、いずれ見せていただきたい、と、期待している。

選挙結果予測、変更します。

posted on 2009年8月26日 in 時事

いよいよ産経も数字を出した。民主党獲得議席予測は300だそうだ。これで主要五紙の数字が揃った。
一方週刊誌はどうか。手許にあるものでは、週刊文春291、週刊ポスト275、週刊現代289となっている。主要五紙に較べれば、割とおとなし目の数字。それでも民主党の大躍進、絶対安定多数の確保は確実、というところだ。

こりゃ参った。予測を変更させていただく。
民主党は過半数ちょいちょい。政権獲得は確実なため、共産党がキャスティングボードを握ることも無い。ただ、政権の安定化のため、社会党や国民新党と連立を組まざる得ない程度の数字だろう。
…てな具合だが、如何。

要は微修正だ。なぜ300と言わないか。それは、一つには「腐っても自民党」であること、もう一つは、かねがね申し述べているが、民主党に慢心が窺えることである。
マスコミで落選が予測される自民党議員の悲哀が連日垂れ流されている。これはもしかすると、陣営引き締めと、有権者の「判官びいき」感情を引き出そうとする、ある種の自民党の戦術かもしれない。いや、マジで。

政権交代の本質と、投票率調査

posted on 2009年8月24日 in 時事

さっきTVタックルで、ビートたけしが「政権交代したとしても自民党と民主党の立場が変わるだけで、結局何も変わらないんじゃないか」といったら、三宅久之が「そうコロコロ変わってもらっちゃ困る」と答えてた。「特に外交・安保に関しては」と繋がるのだが、「政権交代の本質は政策の交代ではない、権力の交代である」とのニュアンスが感ぜられる語り口だった。
今回の選挙に関しては全くその通りであるし、僕はそれ以上には期待していない。
民主党の政策が施行されることより、官僚の上司たる政府閣僚が総取替えになるということの方が、はるかに効果がデカいのである。
そのことだけのために、民主党に、自民党の官僚に対する影響力が相応に減ずる一定期間、政権を握らせてみる価値は、十二分にある。

で、その流れで報道ステーション。「投票に行くという人84%」とある。ついこの前のどこぞの調査で75%、前回の郵政選挙並みの水準だったから、まぁ、投票率が上がるほど有利な民主党シンパの朝日の数字だとしても、かなりの数字である。
これは、僕の予測にも変更を迫る結果だ。ちょっと考えてみる。

政局ウォッチャーとしてお恥ずかしい

posted on 2009年8月23日 in 時事

先日の記事 で、「現職総理が一情報番組に出るなんてことが嘗てあったろうか。きちんと調べたわけではないが、実際なかったろうし、それ以降も無かったはずだ。」などと書いてしまったが、嘗てはどうかは知らないが、今朝麻生総理が討論番組に出てた。そりゃそうか、選挙絡みで出ることはナンボでもある。思い込みでした。

どうする? 僕の衆院選予測

posted on 2009年8月22日 in 時事

毎日新聞だと320だそうである。この衆院選の民主党獲得議席の予測である。
これで朝日・読売・日経が300、毎日が320となった。僕は当初「民主党が第一党となるが単独過半数は獲れず、どころか、社民党と国民新党、新党日本、無所属の民主シンパを取り込んでも過半数に満たず」、つまり、民主党で220ぐらいと予測していた が、これだけ景気のいい数字が乱れ飛ぶと、さてさて修正したものかどうか、弱気になってしまう。いや、民主党が自民党をコテンパンにしてくれるのは大いに結構なのだが。
まあけど昨日も書いたとおり、今の民主党に窺える慢心と、自民党の底力に期待して、というのも変だが、もうちょっとこの予測のままで行きたい。

「蟹工船ブームに乗っていささか議席を伸ばした共産党がキャスティングボードを握る」とも書いた。方々の予測では共産党は議席を減らすとあるけど、こちらもまだまだ意地を通すとしよう。

さっきテレビで田中真紀子の選挙演説をやってた。凄まじいばかりの迫力である。民主党に入党したそうだが、いよいよ民主党対自民党が角福戦争の様相を帯びてくる。
興味深い。

民主党の油断

posted on 2009年8月21日 in 時事

週刊誌を立ち読みしていたら、こんなハナシが載っていた。
鳩山民主党代表と、鈴木新党大地代表が会談した。鳩山は選挙後の新政権における両党の協力体制について振ったが、鈴木は、そんな話の前に、この選挙、本当に勝てるのかどうかを聞きたい、北海道の選挙区に限っても、安泰なのは鳩山自身の北海道9区のみだ、と宣ったという。
さすがは「選挙の神々」の一人、鈴木宗男だし、言ってることはもっともだ。巷は民主大勝の予測に満ちているが、こういう時こそ危うい。少なくとも、「古き良き」自民党には、風が吹いている時にこそ陣営の引き締めにかかる伝統があった。油断こそ、真の敵だからである。

親自民党の読売新聞の調査 でも、民主党は300議席獲るなんてことになってる。これ、民主党を油断させる作戦なんじゃないだろうか。飯島勲の本に、ホントにこんな作戦が存在する、なんてことが書かれてた。

鹿児島での国旗切り貼り事件、あれこそ油断の現れである。国旗なぞどう扱おうと勝手ではないか、という意見は当然あってもいいが、それでもって保守層の神経を逆撫でするようでは、勝てるわけがない。そもそも国旗が党旗になってしまったところをみると、シンボリックなものに対する思想的嫌悪がそうさせたわけでもあるまい。余りに初歩的なミス、というよりは、配慮と緊張感の欠如、そして、増長である。

対する自民党、いい感じに吹っ切れてきた。テレビCMにも麻生総裁がやっと登場し、前のヤツ みたいな小細工を弄することもなくなった。
与謝野馨が貧血でダウンした。今は復帰したらしいが、一瞬大平正芳の例が頭をよぎった。1980年の衆参同日選の最中、総理総裁の大平が心不全で急死、大福戦争で分裂含みだった自民党はこれをきっかけに弔い合戦を掲げて挙党体制にもちこみ、形勢逆転で大勝したのである。縁起でも無い話で誠に恐縮だが、与謝野の身に万一のことが起こった場合、その再現にもなる可能性が無いとはいえない。選挙とは、さほどに何が起こるか分からないものなのである、と思う。

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