週刊誌を立ち読みしていたら、こんなハナシが載っていた。
鳩山民主党代表と、鈴木新党大地代表が会談した。鳩山は選挙後の新政権における両党の協力体制について振ったが、鈴木は、そんな話の前に、この選挙、本当に勝てるのかどうかを聞きたい、北海道の選挙区に限っても、安泰なのは鳩山自身の北海道9区のみだ、と宣ったという。
さすがは「選挙の神々」の一人、鈴木宗男だし、言ってることはもっともだ。巷は民主大勝の予測に満ちているが、こういう時こそ危うい。少なくとも、「古き良き」自民党には、風が吹いている時にこそ陣営の引き締めにかかる伝統があった。油断こそ、真の敵だからである。
親自民党の読売新聞の調査
でも、民主党は300議席獲るなんてことになってる。これ、民主党を油断させる作戦なんじゃないだろうか。飯島勲の本に、ホントにこんな作戦が存在する、なんてことが書かれてた。
鹿児島での国旗切り貼り事件、あれこそ油断の現れである。国旗なぞどう扱おうと勝手ではないか、という意見は当然あってもいいが、それでもって保守層の神経を逆撫でするようでは、勝てるわけがない。そもそも国旗が党旗になってしまったところをみると、シンボリックなものに対する思想的嫌悪がそうさせたわけでもあるまい。余りに初歩的なミス、というよりは、配慮と緊張感の欠如、そして、増長である。
対する自民党、いい感じに吹っ切れてきた。テレビCMにも麻生総裁がやっと登場し、前のヤツ
みたいな小細工を弄することもなくなった。
与謝野馨が貧血でダウンした。今は復帰したらしいが、一瞬大平正芳の例が頭をよぎった。1980年の衆参同日選の最中、総理総裁の大平が心不全で急死、大福戦争で分裂含みだった自民党はこれをきっかけに弔い合戦を掲げて挙党体制にもちこみ、形勢逆転で大勝したのである。縁起でも無い話で誠に恐縮だが、与謝野の身に万一のことが起こった場合、その再現にもなる可能性が無いとはいえない。選挙とは、さほどに何が起こるか分からないものなのである、と思う。